呟く螺子から零れた泪(呟く泪から零れた螺子)
鏡に映る二人は静と動。(何も出来ないで。)
片方はキレイなものしか見えず、(この手から零れていく。)
もう一方は醜いものが見える。(大事なもの、全部、全部。)
ソンナ筈ハナイ。
互いに似たもの同士で、鏡に映る互いは(すべてを放棄すれば楽になれる?)
もう一人の自分。(…だけど違う。)
「あなたがキレイなものしか見たがらないから
キレイなものしか見えない。」
この腕を鏡に映る君に(糸をピンと張り詰めて)
触れようと手を伸ばせば、(痛むのを気にも留めず、)
機械仕掛けの腕は軋む。(切れないように、強く、強く)
ソンナコトハナイ。
初めて生まれ落ちる愛しさに(湧き出るのは負の感情。)
腕がすくんでいるだけさ。(それでも微笑って)
囁く声はか細く、痛みは針を刺すかのよう。(悟られない様に。)
諦めかけた蜻蛉は(翼を広げ飛び立つ鳥は)
「残像に眩んで何も見えてない、」と
一瞥する。(一瞬怯む。)
だったら壊してしまおう。(さぁ、早く行ってしまえ)
夜が明ける前に。(後ろを振り向かず。)
すべての秘密を(毀れたココロは)
青白い月に(声にならない助けを)
隠して。(求めて。)
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「大嫌イ」