気分屋との出会い


鬱蒼と繁る木々に
細く仄暗い路地に
柔らかに降る小雨に
彼らの息遣いを感じる。
薄汚れた軒下を覗くと
黒猫と少し汚れた白猫。
「やぁ、また逢えたね…」
声をかけてみたところで
彼らは知らんぷり。
悠々自適にそして何処までも自由で
つかみきれない存在なのだ。
今日は何処へ行くのやら。
今度こそ是非冒険の話を聞かせておくれ。
私の前を走り去って行く二匹の猫に
『銀色』と『黒蜜糖』を思う。



*上記の素材はAZUSA様の物を加工させて戴きました*
AZUSA


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